喪中はがき
年末の何かと気ぜわしいこの時期、郵便局の街頭年賀状販売や印刷広告等を目にして
「年賀状書かなくちゃなあ。」などと少し気が重い方も多いかと思います。
そんな師走のなか、ふっと時の流れが止まったように感じ,
過去に戻るように感じるのが、「喪中はがき」を
受け取った瞬間ではないでしょうか。
それなりのご年齢で闘病生活も長いという状態を
知っている方の場合にはまだしも、
お元気な姿がまだ記憶に鮮明だったり、第一線で活躍されているはずの年齢の方の
突然の訃報には、本当に一瞬時が止まったような気持ちになります。
その方に対する自分の気持ちが自然とこみ上げ、また同時にご家族のお気持ちも慮れ、
言葉を失くしてしまいます。
年賀状だけのおつきあいの方達がだんだん増えているものの、そんなやり取りを
続けているのにはそれなりの想い入れがあるからであり、訃報に心が痛むのは当然のことのような気がします。
そんな時には、故人のご冥福を祈り、遺族に一筆心からのお悔やみを送る気持ちを忘れたくないと心から思います。
それまで当たり前のように一緒にいた人が「居なくなる」ということ。
頭では、理解してもなかなか受け入れられない現実。
私も今年、人生2度目の喪中はがきを、先日送りました。
「今年、母は本当に居なくなったのだ・・・一緒に暮らした当たり前の日々は
当たり前ではなかったのだ・・・もっと大切に過ごせばよかった・・・」
改めてそんなふうに思いながら、何とか自分に現実を受け入れさせています。
「一年を振り返る」「居なくなった人を偲ぶ」
そんな時間もなかなかゆっくりとは持てない時代かもしれません。
でも、ちょっとしたスキマ時間にこの一年を振り返って、自分をほめたり・反省したり、故人を偲びながら自身の人生を考えてみる、そんな時間つくっていきたいものです。